お給料日は決断日
2001年5月25日Hと会った金曜日
眠りながら、何度携帯の着信音を聞いただろう。
さいしょは、ベッドに入ってすぐだった。喧嘩した会話が終わり、私は眠いのと疲れたのと明日は会社だから寝なくては、という義務とで電話を切った。
「もう、疲れた。いいよ、もう。おやすみ。」
そんなにきれいな切り方だったかどうか。
記憶にないほど眠かった。
そしてベッドに入るとすぐ携帯がなった。Hなのは、わかってる。でもこれに出ても、同じ話の繰り返し。すでに3時間近く話した後なので、出るつもりはなかった。
その音が2回ほど。のちに眠った。
眠っていると、また鳴ってる。短いからメールらしい。それが、2,3度続いて、また眠る。
さらにまた、携帯が短くなる。メールだ。
そんなことが、朝が来るまでに3度ほど。
朝も、メールが。電話が欲しいと。でも今日はMに電話をしていたし、していなかったとしても、Hに電話をかける気にはなれなかった。
家を出て、電車でメール。そしたらすぐに携帯に着信。どうしても、今日会ってくれと。
昨夜寝ていないんだろうということは予想してた。もう、今日で最後にするから会ってくれと。たとえ何を言われてもいい、とにかく、何時でも待っているからと。
そう言われても、そんな状態のHとは会いたくない。とはいえ、この状態では、会わないわけにもいかない。Hが限界に達しているのはもうわかっていたから。
何時になるかもわからなければ、会えるかどうかも保証できないといったけど、Hよりも猫のほうが最終電車が早いので、猫の帰りについていけば少しは話ができるから、と。
もうあきらめた。
Hと、今日は会うしかない。
会っても、私はもう笑顔になれない。ごめん。問い詰められて、責められて疑われて、何を言ってもマイナスにしか受け取らない。
あまりに頭が来て
「もういいよ!どうせ何言ってもそうなんでしょ?」とか、本気で、「もう帰る!」と言って本気で帰ろうとしたりもした。
さすがにHも、そこで怒鳴り返したりはしなかったけど。そう考えると、かなり落ち着いていたのかもね。
わかってる。Hがすごく真剣で、本気で、すごく思ってくれてるのは知ってる。でも、私は、疲れてしまったのよ。
だって、こうやって話しながらも、Hには彼女がいるわけで。
まあ、今更、いるからどうとかはもう問題ではないのかもしれないけれど。
昨夜、Mと、Mのページのチャットで話をした。そのログと見た、というHは聞いてきた。
「Mと、旅行の予定立ててるの?」
これを聞いて猫は
「は?????」
もうだめだ。Hは、”ふつう”って域の精神状態ではない。
とにかく、いまは、Hと一緒にいたいとか、Hを支えなくちゃ、とか、そういう気持ちになれない自分に素直になることにした。
もしも今、Hのこと、好きって言ってたんだから、その言葉に責任を持たなきゃいけないとか、義理が立たないとかいうような理由を持ってきたら、申し訳ないけど私がつぶれちゃう。
Hのこと好きだったのはほんとだし、あまりに自分に似すぎていて、いま、どんなことを感じているのかがわかりすぎるのも辛い。
前はそれがとても楽だと思っていたのだけど、こうなってくると、まるで過去の自分を見ているようで辛くなってきた。
「途中まで、来て欲しいならついてくよ」
帰りに電車に乗るとき、そう言うHに、
「べつに」
と答える自分がいた。
少し前だったら、来て欲しいけど、とりあえず断る、そういう気持ちで言った同じせりふ。でも今は、
「来たけりゃ来れば?」
的な。
だって、来てもらっても、もう話せることもない。帰りが遅くなるだけHに迷惑がかかるだろうし。
だけど、Hは、
「今日で最後だから。もう迷惑かけないから」
そういうメールにあったように、今日が最後、と思いつめているらしい。
私もそれはわかっていたけど、「最後だから」引き止めたいとかいう気持ちも起きず。それは、心変わりが激しくて冷たいのかもしれないね。でも、いい。それでも。
嘘はつけないし、変なところで期待を持たせてもいけないし。
Hは、まずひとりで冷静になって欲しい。
代々木から御茶ノ水。
御茶ノ水から乗換え。
私だけ、座った。
言いたい事を言って、もうこれで後戻りもできないと思って、そう思ったら悲しくもあったけど、ほっとしてしまったら睡魔に襲われた。
目を開けていられないほど眠くて。でも、Hがいるから起きていなくちゃと思って。
Hは、眠そうな私を見て、形容しがたい目をしていた。・・・いろんな感情が入り混じった、目。
そしてその感情を全部受け止めている自分もいた。
最後は優しくなった、ようやく、少し、本来のHが見えてきたところで、Hは優しい言葉を残して電車から降りていった。
私はといえば、その言葉に浸るでもなく、眠くて仕方なくて、そのまま電車のシートで眠っていた。
Mに言えないな、と思ったHの様子。
Hに言えないな、と思ったほかのこと。
錯綜するっていうかなんというか。
言っちゃった・・・
やっちゃった・・・
そう思った。
もうこれで後にひけないな。
ほんとにこれで、よかったのかな。
少し前に、だいぶ悩んだこと。
少し前は、どうしればいいのかわからなかったこと。
あっという間に、前進。
いつの間に、こんな状態に?
だってもう疲れたんだもの。
携帯のメールのマークが怖くなるなんてね。
前だったら、毎日何が起こったか、すべてを記憶して、記録に残したいと思った時代もあったのに、この数日、いや1ヶ月ほどは、なるべく残さず、はやく忘れてこの時をやり過ごしたいとしか思わなくなっちゃった。
よかった。
やっと、週末。
眠りながら、何度携帯の着信音を聞いただろう。
さいしょは、ベッドに入ってすぐだった。喧嘩した会話が終わり、私は眠いのと疲れたのと明日は会社だから寝なくては、という義務とで電話を切った。
「もう、疲れた。いいよ、もう。おやすみ。」
そんなにきれいな切り方だったかどうか。
記憶にないほど眠かった。
そしてベッドに入るとすぐ携帯がなった。Hなのは、わかってる。でもこれに出ても、同じ話の繰り返し。すでに3時間近く話した後なので、出るつもりはなかった。
その音が2回ほど。のちに眠った。
眠っていると、また鳴ってる。短いからメールらしい。それが、2,3度続いて、また眠る。
さらにまた、携帯が短くなる。メールだ。
そんなことが、朝が来るまでに3度ほど。
朝も、メールが。電話が欲しいと。でも今日はMに電話をしていたし、していなかったとしても、Hに電話をかける気にはなれなかった。
家を出て、電車でメール。そしたらすぐに携帯に着信。どうしても、今日会ってくれと。
昨夜寝ていないんだろうということは予想してた。もう、今日で最後にするから会ってくれと。たとえ何を言われてもいい、とにかく、何時でも待っているからと。
そう言われても、そんな状態のHとは会いたくない。とはいえ、この状態では、会わないわけにもいかない。Hが限界に達しているのはもうわかっていたから。
何時になるかもわからなければ、会えるかどうかも保証できないといったけど、Hよりも猫のほうが最終電車が早いので、猫の帰りについていけば少しは話ができるから、と。
もうあきらめた。
Hと、今日は会うしかない。
会っても、私はもう笑顔になれない。ごめん。問い詰められて、責められて疑われて、何を言ってもマイナスにしか受け取らない。
あまりに頭が来て
「もういいよ!どうせ何言ってもそうなんでしょ?」とか、本気で、「もう帰る!」と言って本気で帰ろうとしたりもした。
さすがにHも、そこで怒鳴り返したりはしなかったけど。そう考えると、かなり落ち着いていたのかもね。
わかってる。Hがすごく真剣で、本気で、すごく思ってくれてるのは知ってる。でも、私は、疲れてしまったのよ。
だって、こうやって話しながらも、Hには彼女がいるわけで。
まあ、今更、いるからどうとかはもう問題ではないのかもしれないけれど。
昨夜、Mと、Mのページのチャットで話をした。そのログと見た、というHは聞いてきた。
「Mと、旅行の予定立ててるの?」
これを聞いて猫は
「は?????」
もうだめだ。Hは、”ふつう”って域の精神状態ではない。
とにかく、いまは、Hと一緒にいたいとか、Hを支えなくちゃ、とか、そういう気持ちになれない自分に素直になることにした。
もしも今、Hのこと、好きって言ってたんだから、その言葉に責任を持たなきゃいけないとか、義理が立たないとかいうような理由を持ってきたら、申し訳ないけど私がつぶれちゃう。
Hのこと好きだったのはほんとだし、あまりに自分に似すぎていて、いま、どんなことを感じているのかがわかりすぎるのも辛い。
前はそれがとても楽だと思っていたのだけど、こうなってくると、まるで過去の自分を見ているようで辛くなってきた。
「途中まで、来て欲しいならついてくよ」
帰りに電車に乗るとき、そう言うHに、
「べつに」
と答える自分がいた。
少し前だったら、来て欲しいけど、とりあえず断る、そういう気持ちで言った同じせりふ。でも今は、
「来たけりゃ来れば?」
的な。
だって、来てもらっても、もう話せることもない。帰りが遅くなるだけHに迷惑がかかるだろうし。
だけど、Hは、
「今日で最後だから。もう迷惑かけないから」
そういうメールにあったように、今日が最後、と思いつめているらしい。
私もそれはわかっていたけど、「最後だから」引き止めたいとかいう気持ちも起きず。それは、心変わりが激しくて冷たいのかもしれないね。でも、いい。それでも。
嘘はつけないし、変なところで期待を持たせてもいけないし。
Hは、まずひとりで冷静になって欲しい。
代々木から御茶ノ水。
御茶ノ水から乗換え。
私だけ、座った。
言いたい事を言って、もうこれで後戻りもできないと思って、そう思ったら悲しくもあったけど、ほっとしてしまったら睡魔に襲われた。
目を開けていられないほど眠くて。でも、Hがいるから起きていなくちゃと思って。
Hは、眠そうな私を見て、形容しがたい目をしていた。・・・いろんな感情が入り混じった、目。
そしてその感情を全部受け止めている自分もいた。
最後は優しくなった、ようやく、少し、本来のHが見えてきたところで、Hは優しい言葉を残して電車から降りていった。
私はといえば、その言葉に浸るでもなく、眠くて仕方なくて、そのまま電車のシートで眠っていた。
Mに言えないな、と思ったHの様子。
Hに言えないな、と思ったほかのこと。
錯綜するっていうかなんというか。
言っちゃった・・・
やっちゃった・・・
そう思った。
もうこれで後にひけないな。
ほんとにこれで、よかったのかな。
少し前に、だいぶ悩んだこと。
少し前は、どうしればいいのかわからなかったこと。
あっという間に、前進。
いつの間に、こんな状態に?
だってもう疲れたんだもの。
携帯のメールのマークが怖くなるなんてね。
前だったら、毎日何が起こったか、すべてを記憶して、記録に残したいと思った時代もあったのに、この数日、いや1ヶ月ほどは、なるべく残さず、はやく忘れてこの時をやり過ごしたいとしか思わなくなっちゃった。
よかった。
やっと、週末。
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